ひとごとではない事件

衰弱死:障害児、自宅で 母病死…2カ月気づかれず 東京


2012年2月22日 15時0分 更新:2月22日 16時9分


 東京都立川市のJR立川駅に近いマンションの一室で13日、死後2カ月程度経過した成人の女性と男児の遺体が見つかった。2人暮らしだった母親(45)と知的障害のある息子(4)とみられる。死因は女性がくも膜下出血で、男児は衰弱死だったようだ。男児がつけていた紙おむつの汚れがひどく、警視庁立川署は、母親が病死した後、助けを呼べなかった男児が1週間~10日ほど何も口にせず死亡した可能性があるとみて、身元確認を急いでいる。

 遺体が発見されたきっかけは、ガスがずっと使われていないことを知ったマンション管理会社から連絡を受けた親族が通報したことだった。立川署員が同行し、3階建てマンションの1階の1LDK(約50平方メートル)の鍵を開けて室内に入ると、女性は部屋の床に倒れ、男児はそばのソファに横たわっていた。

 捜査関係者によると、司法解剖でも男児の死因は特定できなかったが、水分や血液が失われて体重は10キロに満たず、胃の中には何も残っていなかった。男児が冷蔵庫の食べ物に手を付けた形跡はなかった。

 立川市などによると、マンションの家賃は10万円弱。住人の母親は無職とみられ、生活保護も受けていなかった。知人男性から援助を受けていた可能性があるが、マンションは2年前に建てられたばかりで、生前の状況ははっきりしない。男児は食事など日常生活に介助が必要で、母親は昨年5月、市が障害児のいる家庭に紙おむつを支給するサービスを申し込んでおり、市の委託を受けた業者が月に1回、自宅に届けていた。

 業者は、昨年12月上旬におむつを母親に渡したが、1月中旬に訪問した際は応答がなかった。連絡を受けた市の担当者は同月下旬、ケースワーカーを派遣したが、マンション玄関がオートロック式で立ち入れず、安否を確認できなかったという。市障害福祉課の担当者は「障害があるからといって定期的に訪問するのは、プライバシー尊重の観点から難しかった」と話す。

 母親はマンション住人ともあいさつ程度しか付き合いがなく、男児が保育園や幼稚園に通っていなかったことも発見の遅れにつながった可能性がある。1階の女性(29)は「子供に障害があるとは知らなかった。年末から郵便受けがあふれているのは気になっていたが、泣き声も聞こえなかった」と話し、別の住人は「ほとんど見かけることはなかった。2カ月ぐらい静かだったが、年末年始で帰省したと思っていた」と語った。

 さいたま市のアパートで20日に親子3人の遺体が見つかったケースと同様に、都会の真ん中で起きた悲劇。日本障害者協議会(新宿区)の荒木薫事務局長は「地域でのつながりがあれば子供は助かったかもしれない。プライバシーなど踏み込みにくい部分はあるが、おむつ支給サービスで関わっていた行政がもう少し対応できなかったのかと思う。声を出せない人に支援が届く態勢を考える必要がある」と話している。【内橋寿明、小泉大士、喜浦遊】

テーマ : 自閉症児の親 - ジャンル : 福祉・ボランティア

コメント

No title

悲しい出来事です。立川は私の出身地なのでなおのこと。。。地域、社会とつながっていくということは大切ですね。行政だけに頼ってもいられない、親、地域、行政がチームを組んでいけるのが理想ですが。。。

No title

なかなかこの世界、理想に近づかないですねぇ~
私は2日間ネット上に登場しない場合は
数人の方に確認の連絡をしてもらうようにって
お願いしてあります。
えっくんと二人なのでもしいま私が倒れたら
えっくんは一人で何もできなくなります。
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